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2012年4月24日火曜日
沖縄Daily Voice Imago Vol.3
不定期でお届けしている沖縄の風さんでImagoと題してプチ連載したブログの第三弾をお届け。
今、えー描いてるから忙しいの。手抜きとか言わんといて。。。笑
時間のある方は下記のリンクから沖縄の風さんに遊びにいったげてください。
沖縄Daily Voice
Imago03
以前、料理の腕を磨きたくなってイタリア料理をはじめた事がある。
理由は単純。パスタ料理が好きだからだ。
しかしいくつかの料理本を読んだ後、あることに気がついた。
「オレは今までに本物のパスタ料理を食べたことがない」と。
理由は複雑。実はイタリア料理はオリーブオイルにこだわる。
エキストラバージンや、バージンなどの大まかな種類は
一般的によく知られているが、イタリア半島ではオリーブの産地によって
様々な料理に使い分けられる場合もあるぐらい
その用途用法に細かく分類して使う。
これはオリーブオイルだけではなくバルサミコ酢やトマトの種類、
パスタの麺の種類も同様である。
そんな“こだわり抜かれた”料理。考えてみると
今まで自分の食べて来た物はイタリア料理の名前を愚弄するかの様な、
なんと粗末な、なんと乱雑に、なんとおおざっぱなこと。
しかも、いざ本物の食材を揃えようと全国を走り回っても
日本国内に輸入されているオリーブオイルは合わせて
8等級あるうちの3等級しか手に入らない為、
よっぽど金持ちでない限り無理なのである。
既に味付けされたトマトの缶詰のラベルを眺めながら、
イッパシのイタ飯をこしらえるつもりでいた自分の浅はかさを憂いた。
自分の味覚は企業の利便性、合理性のもとに成り立っていたことに気がつく。
そんな時、“本物とはなんだ”と疑問に感じ始めた。
今のご時世、どれだけ本物に囲まれて私たちは生活しているのだろうか?
以前、大手のレコード会社に勤めた経験を持つ友人に聞くと、
業務の一つとして自社のレコードを売り上げチャート等にランクインさせるために、
一度発売した自社のCDを買うことがあると教えられた。
買われたCDは、翌日再び店頭に並ぶために出荷される。
客は星の数ほどある音楽のなかから選ぶことが出来ないから、
売り上げチャートを参考にし、一番売れているCDを買う。
これでは本当に聴きたい音楽を聴いたことになるのだろうか。
思えば私自身、五、六年前に仕事で東京へ行った時、
ある曲が渋谷の歩行者天国のスピーカーからひっきりなしにリピートで流れていた。
まるで催眠術にでもかけられたかのように
自分もその曲の入ってるCDを買ってしまったのだが、
今はどんなに無理を言っても好きな曲とは呼べない。
完全にリピート催眠術にしてやられた。
戦争が終わって高度成長を成し遂げた日本は生活が豊かになり、
現代では物があり溢れている。しかしその傍ら、
お金で何でも手に入ることを良いことにあまり考えずに
事を済ますことが多くなっているのではないだろうかと思う。
本物と呼ばれるものが一般的解釈や流行、流通の都合によってどんどん省略され、
やがてその姿、形を失い始め、しだいに消えていくような気がしてならない。
「コーヒーとは、缶に入っていて自販機で売られている物」
「みんなが着ている服が自分の欲しい服」
みたいな感じで当たり前が常識に転換し、やがて自己意識の消滅になるのでは?!
きゃー!
うん。よし! 自分は本物志向でいくぞ!
なんでも本物でなければ認めない!
そんな気持ちを新たにイタリア料理本のめくると
次々に眼に飛び込むカッコいいイタリア語の料理名。意味を調べてみると、
ペペロンチーノ=唐辛子
アーリオオーリオ=ニンニクと油
ポモドーロ=トマト
ジェノベーゼ(バジルソースを絡めたパスタ)=ジェノバがバジルの産地だから
“ジェノバ風”の意。
そのまんまやしぇ!
「なんちゅう適当なネーミングなんだ。。。」
少し肩すかしを食らった。
Laterz
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